「月灯かりに隠せっ!」

2003/7/26  アトリエ・インディゴ upspeak 第8回公演

〜STORY〜
「死体の入った袋を隠してこい・・・」と恋人に命令され、実行するふたりの男。
彼らは彼女に二股をかけられていたにもかかわらず、彼女に言われるまま黙々と死体を隠す旅に出発する。
時には力を合わせ、時にはケンカをしながら旅は続く。
やがてふたりの間には友情らしきものが芽生え始めるが・・・。
(公演パンフレットより)

〜感想〜
わかりやすく書いてしまえば手作り感いっぱいのそのパンフに書かれている通り、「が・・・」となっているが、芝居はそこで終わってしまうのである。
事前にすべて伝えてしまっている芝居ってのも珍しい。
来年インディーズ映画にもなるそうで、舞台よりも完全にロードムービー向きなお話。

ヤスケンのキャラはいつもの陰・鬱・暗。よく大泉さんや音尾くんがマネするあの安田。雑誌の紹介記事とか公式サイトの写真でもうちょっとカッコいいのかと思っていたのだが、長谷川さんが先に登場して体育会系っぽいキャラだったので、あらやっぱりそう来たのって感じ。

二股をかけているという彼女エリは、ヤスケン演じる塾講師の小早川(こはやかわ)と長谷川さん演じる車屋(たぶん整備工と思われる)の藤田の話は一致しない。
小早川の彼女は小柄であたたかくてやさしい、藤田の彼女はちょっと威圧的、といっても客にはきちんと見せていないし、ひょっとして積んでる死体はエリじゃないかって話にもなるが、小早川だけが確認するものの違うらしく最後まで結局わからないまま。

唯一のアドリブコーナー、死体を埋めようとしてスコップで掘るのを決めるのにジャンケンするところで、マジにジャンケン勝負して長谷川さん見事に全敗。

いろいろ隠し場所を探しながら車を走らせていく間に連帯感が生まれ、それが友情に変わっていく。
最終的に2人が選択した死体を隠す方法はうまくいくとも思えないけど、妙な爽快感だけが残った。
見終わった後、やけに清々しかったのだ。彼女のこととかどうでもいいくらいなんかさわやかだった。
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