「カメヤ演芸場物語」

2004年11月20、21日 道新ホール 劇団イナダ組第29回公演

客の拍手が、笑いの渦が、まだ聞こえる、まだ鳴りやまぬ・・・。

<STORY>
時は昭和46年・・・学生運動をしていた秋田は、同志の順子に連れられ浅草のはずれにある「カメヤ演芸場」へやってきた。
順子はここで進行係をしている兄・夏目を活動へ戻したいのだが、あっさり拒絶される。
ある日、過激派の一斉検挙から逃れた秋田は、「カメヤ」に逃げ込み夏目とロマンに助けられ、公安から身を隠すため夏目と漫才コンビを組んで舞台へ上がることとなる・・・

<感想>
楽しくてちょっぴり切ないいい芝居でした。
このところ重いテイストが続いてたイナダ組でしたが、こういうベタな感じの人情ものもいい。

洋さんのロマン師匠、大泉洋ここにありって感じでよかった。
飲んだくれてばかりでダメな師匠なんだけどなんだかんだ言いながら奥さんのカレンをすごく愛してて憎めないキャラ。
棚田さんのカレンもすごくよくて、大事なポイントだったと思う。
カメヤシリーズは、ほんとスター棚田の存在が大きい。
一番残念だったのは、この魅力的なロマンカレンのネタが見れなかったことだ。

音尾くんの秋田、今回は若者。この人はほんとに役者だ。
一番揺れる難しいポジションだけど、しっかりこなす。
最後のカメヤを離れがたく去るシーンは切なかった。

今回一番目がいったのは岩尾くんだ。
漫才に真剣に取り組むあまり不器用すぎて周りに当たってしまう石崎。
なんかすごいパワーを感じて、他での芝居も見たくなって全く買う気無かった「アルプス」DVDまで予約入れちゃった。

リーダーの支配人も抑えめでよかった。
小ネタのJと野村さんとのトリオ・ザ・珍金支配人のラップもよかった。

その他イナダ組の役者陣もやっぱり皆いいんだよね。
そして、イナダさんの書く話が好きです。
ぶっちゃければNACSよりもイナダ組の方が断然好きだ。
特に洋さんはイナダ組での洋さんが一番いい。
だから今後は1年1回出れるかどうかもわからないけど、3人にはイナダ組を続けていて欲しいと切に願う。
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